血液凝固は内因系と外因系の2つの経路が存在する。血管内皮細胞の障害により組織因子が放出されると、凝固系が活性化されるわけだが、ワルファリンによる抗凝固療法はこの経路を抑制し(Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ因子)、血栓の生成を抑制する。
ただ、ワルファリン投与開始早期には、逆に凝固能は亢進する。Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ因子のほかに、プロテインCやプロテインンSの生成を抑制するためである(プロテインCはⅤ、Ⅶ因子を抑制する)。
ワルファリン投与開始30日以内は脳梗塞が増加するというデータもある。
Initiation of warfarin in patients with atrial fibrillation: early effects on ischaemic strokes
EHJ 2014;35:1881