漏斗胸では、胸骨が陥凹しているため、心臓が左方へ圧排される。なので、心電図のP波の特徴的所見としては、V1のP波の陰転化である。右房も左方へ変位しているので、P波の右房成分もV1から遠ざかる方向になるので、強いP波の陰転化が起こる。
QRS波の特徴的所見としては、右室・左室が左方へ圧排されるため、時計回転となることが多い。また、胸部誘導でのT波陰転化(右側胸部誘導)や早期再分極も認めやすい。
いずれも、V1のP波の陰転化や右側胸部誘導でのT波陰転化を認める。
参考:漏斗胸における心電図所見 Journal of Health Science, Kyushu University,34:84-93,2012