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TAVR vs SAVR 2-year outcome

2-Year Outcomes in Patients Undergoing Surgical or Self-Expanding Transcatheter Aortic Valve Replacement
J Am Coll Cardiol. 2015 June 2

論文のPICOやbaselineなどの詳細に関しては、TAVR VS SAVR (経カテーテル的大動脈弁留置術VS外科的大動脈弁置換術)を参照してください。

周術期の合併症リスクの高いsevereASを対象に、TAVR群とSAVR群に割り付け、1年後の死亡率をprimary endpointとした試験。1年後の死亡率はTAVR群13.9%、SAVR群18.7%(ITT解析)と有意にTAVR群で低かった。そして、その傾向は2年後も変わらず、TAVR群22.2%、SAVR群28.6%とTAVR群で死亡率が有意に低かった(ITT解析でも同様の傾向だったと記載されているが数字に記載はない)。

〇批判的吟味/感想
1年時のデータには入っていなかった症例が新たに3人ほど登録されていたり、また逸脱があったりと、純粋にランダム化が守られているわけではないこと。1年時にas-treated解析をされた群だけをフォローしていること(1年の時点ではSAVR群でSAVRが実際行われていない症例が多く見られた)。など、この試験の内的妥当性について若干疑問はあるが、手術リスクの高いsevereASではTAVRは有力な選択肢であることは確かなことだと思う。

中等度から高度のparavalvular leakは、TAVR群6.1%、SAVR群0.6%と有意にTAVR群で多く、これが長期的にみると予後を悪くする可能性がある。ただ、evrollされている症例の平均年齢は83歳なので、この試験でそれをみるのは難しいかもしれない。