Surgical Versus Percutaneous Coronary Revascularization in Patients With Diabetes and Acute Coronary Syndromes.
J Am Coll Cardiol. 2017;70(24):2995-3006.
◇PECO
P:糖尿病を合併した多枝病変のACS
E:CABG
C:PCI
O:血行再建30日時点と、31日-5年時点でのMACCE(全死亡、非致死的心筋梗塞、非致死的脳梗塞)
exclusion criteria:LM病変、弁手術の既往、72時間以内のSTEMI、6ヶ月以内のDABG/PCIや脳梗塞
<デザイン、セッティング>
・後向きコホート
・Cardiac Services British Columbiaのレジストリ
・ACS3017例、SIHD1802例
・長期フォローアップは、3.3年(IQR:1.8−4.9年)
・COX比例ハザードモデル、感度分析はpropensity score model
<結果>
血行再建30日時点では、死亡率に差はないものの、MACCE全体ではCABGがよかった。また、血行再建31日−5年時点では、30日時点でPCIの方が少なかった脳梗塞は差がなくなり、死亡率・心筋梗塞はCABGで有意に少なかった。
◇まとめと感想
FREEDOM試験で示されたように、糖尿病を合併した冠動脈多枝病変は、PCIよりCABGで死亡率・MIが減少する。この研究は、急性冠症候群を対象とした場合でも同様の結果が示されるのかについて検証したものである。
長期のデータは、FREEDOM試験と同様、死亡率と心筋梗塞がCABG群で低く、然もありなんという感じ。ただ、MIが血行再建30日時点でCABG群で低いというのはどうなのか。PCIよりtype5のMIが増えそうだけど。