2-year outcomes with the Absorb bioresorbable sca old for treatment of coronary artery disease: a systematic review and meta-analysis of seven randomised trials with an individual patient data substudy
Lancet. 2017 Jul 18. [Epub ahead of print]
◇論文のPICOはなにか
P:冠動脈疾患
I:Absorb(生体吸収性スキャフォールド)
C:金属製薬剤溶出性ステント
O:心臓死、標的血管心筋梗塞、虚血による標的病変血行再建の複合エンドポイント
安全性エンドポイントとして、デバイス関連血栓症を評価。
<データ収集>
・文献データベース:MEDLINE、Cochrane database、TCTMD、ClinicalTrials.gov、Clinical Trial Results、CardioSource
・検索語:“randomized trial”, “drug-eluting stent”, “everolimus- eluting stent”, “Xience”, “bioabsorbable scaold”,
“bioresorbable scaold”, “bioabsorbable stent”, “bioresorbable stent”, “BVS”, “BRS”
・期間:〜2017年4月1日
・研究の種類:RCTのみ
・除外基準:nonRCT、観察期間2年以内、Absorb以外のBVS
・重複した研究:除外
<データの統合>
・Cochrane toolで、各研究の質の評価
・7試験(ABSORB Ⅱ試験、ABSORB Japan試験、ABSORB China試験、ABSORB Ⅲ試験、EVERBIO Ⅱ試験、TROFI Ⅱ試験、AIDA試験)をメタ解析。
・fixed effect model
◇結果
(本文から引用)
どのアウトカムもheterogeneityは低い。
心臓死に差はないが、デバイス関連血栓症、標的血管心筋梗塞、虚血による標的病変血行再建はBVSで有意に増える。
◇感想
施設は限られているが、日本でも使用可能になったBVS。生体吸収性なので溶けてなくなって内皮機能も改善するはずなのに、実際は・・・。
2年のシステマティックレビューがでた。7試験を組み入れ一貫性があるデータで、デバイス関連血栓症、標的血管心筋梗塞、虚血による標的病変血行再建が有意に増加。
デバイスがもっと改良されないと、普及は難しそう。