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造影所見とFFRのミスマッチ

Prevalence of visual–functional mismatch regarding coronary artery stenosis in the CVIT-DEFER registry

造影所見上の狭窄度とFFRは一致しない場合もある。造影上有意狭窄でなくてもFFRによって0.80を下回る場合もあるし、逆に有意狭窄であってもFFRが0.80を上回ることもある。

病変長や虚血心筋の量が、造影所見とFFRのミスマッチに影響を及ぼす因子と考えられている。

CVIT-DEFERレジストリでは、90%の狭窄狭窄であってもRCAやLCxの病変であれば、約30%がFFR>0.80(angiographic-FFR mismatch)となっており、LAD病変であれば50%の狭窄病変でも約30%がFFR≦0.80(reverse angiographic mismatch)という結果であった。これは虚血心筋の量を反映している可能性がある。ちなみに、この論文でのangiographic-FFR mismatchの定義としてはangio上≧75%の病変でFFR>0.80、reverse angiographic mismatchの定義としてはangio上<75%の病変でFFR≦0.80とされている。 CVIT-DEFER
引用:Cardiovasc Interv Ther. 2014;30:305

FFRは比較的安全に虚血を評価できるとされており、このレジストリでは最も多かった合併症は不整脈で(0.3%)、ATPでは心室細動1例、完全房室ブロック1例、パパベリンでは心室細動5例、心室頻拍1例であった。