虚血性心疾患

“FFRガイドPCI” vs ” angioガイドPCI” FAME試験5年間の追跡結果

冠動脈多枝疾患を対象に、FFRガイドPCIが心イベント(死亡、心筋梗塞、再血行再建術)を減らすかどうかを検証したFAME試験の5年間の追跡結果が出された。

FAME試験の1年間のデータでは、死亡・心筋梗塞・再血行再建それぞれでは有意差がなかったが、心イベント全体でみると、FFRガイド群が13%、angioガイド群が18%と、FFRガイドPCIにおいて有意に心イベントが少なかった。

そのFAME試験の5年の追跡結果がLancetに発表されたが、最初に認められた両群の差は消失している。使用したステント数はFFRガイド群で少なく(1.9本vs2.7本、P<0.0001)、少ないステント数でFFRの長期の安全性が確認されたとされている。

Fractional flow reserve versus angiography for guidance of PCI in patients with multivessel coronary artery disease (FAME): 5-year follow-up of a randomised controlled trial.
Lancet. 2015 Aug 28.[Epub ahead of print]

◯この論文のPICOはなにか
P:冠動脈多枝病変(50%以上の狭窄を2枝以上に認める)
I:FFRを使用しPCIを行う(FFRガイド群)
C:造影所見をもとにPCIを行う(angioガイド群)
O:5年間での心イベント(死亡、心筋梗塞、再血行再建)を評価

exclusion criteria:左冠動脈主幹部病変、CABG後、心原性ショック、高度屈曲病変、石灰化病変

treatment:FFR≦0.80で治療(アデホス140γで投与)。両群ともにDESを使用。DAPTは1年間。

◯結果
primary endpoint:FFRガイド群28% vs angioガイド群31%、P=0.31
死亡:FFRガイド群9% vs angioガイド群10%、P=0.50
心筋梗塞:FFRガイド群9% vs angioガイド群12%、P=0.24
使用したステント数:FFRガイド群1.9本 vs angioガイド群2.7本、P<0.0001

◯批判的吟味/感想
・ITT解析
・群間差はないが追跡率が高いとは言えない(FFRガイド群85.7% vs angioガイド群86.5%)
・FFRガイドPCIは少ないステント数で、angioガイドPCIと同等の効果を得ることができる